皮膚の構造
皮膚の表面積は約1.6㎡、その重さは皮下組織を含めて約10㎏で、人体最大の器官です。
皮膚は、身体を取り囲んで保護しているだけでなく、呼吸と排泄をし、体温調節をし、さらには触覚痛覚などの各種感覚を受け取る働きをしています。
皮膚は、外側から、表皮・真皮・皮下組織で構成され、表皮は、角質層・顆粒細胞・有棘細胞・基底細胞で構成されており、基底細胞(円柱細胞)がたえず分裂しつづけて新しい細胞をつくり、表皮に向って次々と押し上げ、顆粒層に到達するのに約2週間、角質層にとどまるのが約2週間、合計4週間ののち、垢となって剥がれ落ちていきます。
一番外側の角質層は、皮脂膜・角質細胞・NMF(天然保湿因子)・セラミド(角質細胞間脂質)などによってできています。
これらが、皮膚のバリアの働きをしており、健康な肌である場合は、簡単に外界からの異物を入り込まないようにしています。
しかし、アトピー性皮膚炎の人は、皮脂膜が薄かったり、角質細胞間脂質が少ないなど、皮膚のバリアの働きをしている角質層が、とても壊れやすくなっています。
皮膚を健康に保つ方法
皮膚のバリアの働きをしている角質層が、壊れやすい、または壊れているアトピー性皮膚炎の人は、皮膚そのものを健康に保つためのスキンケアは重要です。
そのポイントは、「清潔」と「保湿」です。
- ◆「清潔」とは・・・
- 石鹸を使ってもごく少量を2~3日に1度程度にして、ぬるま湯だけを使うこと。
- ◆「保湿」に関しては・・・
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入浴直後に保湿剤を塗ることです。
保湿剤は皮脂の代用です。
ワセリン、尿素製剤、ヒルドイド、 天然成分「ケアピローサエッセンス」「瑞花露クリーム」「瑞花露ローション」などを使用します。