変形性膝関節症の発症メカニズム

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膝の関節の構造は、太ももの大腿骨とすねの脛骨と膝蓋骨(膝のお皿〉の3つの骨が組み合わさっています。

膝の関節は、身体の中で最も大きな関節で、歩いたり走ったり、飛び上がったり着地したり、座ったり立ったりと、日ごろの生活の動作で常に体重を支えながら大きな負担がかかり、必然的に痛みが起こりやすい部位だといえます。

膝への衝撃を吸収したり、関節の動きをスムーズにするために、大腿骨と脛骨の間先端は関節軟骨で覆われて、骨同士が直接ぶつからないようになっていますし、半月板という線維性の軟骨も介在してその役割を担っています。

さらに、膝関節は関接包という袋に包まれており、中には膝の動きをスムーズにしたり関節軟骨に酸素や栄養分を補給する「関節液」が詰まっています。

この関節液は、関節包の内側にある滑膜で作られていますが、過剰な運動や負荷、加齢などによって関節軟骨や半月板がすり減り、はがれた破片が滑膜を刺激して関節内に炎症が起こります。

そして、この炎症によって膝の痛みが現われてくるのですが、炎症が強いと熱をもったり、関節液が過剰に分泌されて、「膝に水がたまる」という状態になる場合もあります。

症状が悪化して軟骨がさらに減ってくると、ついには骨同士が直接こすれるようになり、安静にしていても鈍く強い痛みが続き、変形性膝関節症となってしまいます。

注意が必要な人

このような関節軟骨の摩耗は、過剰な運動や重労働による負荷、リウマチや外傷などが原因となる場合もありますが、そのほとんどが加齢による膝関節の劣化が原因となって起こるます。

ということは、年齢を重ねれば、変形性膝関節症は誰にでも起こりうる病気だと言え、特に図のような人は、発症しやすいと言われていますので注意する必要があります。

ひざの水を抜くとクセになる?

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関節包の内側にある滑膜は、関節を滑らかに動かすための関節液を作っています。

しかし、変形性膝関節症によって軟骨がすり減ってくると、その軟骨片の刺激などによって滑膜が炎症を起こし、関節液を過剰に作り出してしまうことで、関節液が関節包に溜まってしまいます。

「ひざに水が溜まる」というのは、関節液が溜まるということで、関節が炎症を起こしている証拠です。

関節液は注射器で抜き取ることができますが、よく「水を抜くとクセになる」と言われます。

しかし、クセになるのではなく、関節内の炎症が治まっていないから抜いても水が溜まってしまい、治るまでは何度も水を抜くことになるわけです。