元気なパンダ

アンチ(抗)エイジング(加齢)とは、つまり「老化予防」。

女性の間では、肌の老化対策など美容の意味で、すでに浸透している言葉です。

ただし、アンチエイジングとは外見の若さだけを指すのではありません。

若さを保つことは健康を維持すること・・・。

つまりアンチエイジングとは予防医学なのです。

だから老若男女は問いません。

本当のアンチエイジングは身体の中から!

老化に対抗する=抗加齢

加齢現象とは・・・

シミ、シワ、たるみ・・・女性の老化に対する意識は、年齢を問わず、おもに美容の面で浸透しています。

そして、さまざまな化粧品やサプリメントが市場を賑わせています。

しかし、「アンチエイジング」とは、美容の面に限って意味する言葉ではありません。

アンチ(抗)エイジング(加齢)というように、広く全身の老化に対処することを意味した言葉なのです。

加齢における変化は、免疫力低下、機能低下、ホルモン異常など、さまざまです。

そのなかにはもちろん、皮膚の衰えも含まれます。

こうした加齢現象に対処することは、病気を予防し、さらにその健康を維持することでもあり、予防医学の分野にも当てはまるのです。

予防医学の分野となると、当然のことながら、その対処法は非常に広い範囲にわたります。

そのなかでも、ここでは日常ですぐに実践できるアンチエイジング法を、項目別にご紹介しましょう。

免疫力アップ!

免疫力の低下は、さまざまな場面で自覚するようになるものです。

たとえば「風邪をひくとなかなか治らなくなった・・・」などといった覚えはありませんか?

これもひとつの免疫力低下です。

腸内環境

全身に影響する免疫力は、まず腸内環境から整えましょう。

腸内に存在する腸内細菌のなかでも、善玉菌を増やすことが必要です。

それには発酵食品を食べること。

とくに、乳酸菌やオリゴ糖、食物繊維は、腸内の善玉菌を増やす手助けをします。

また、腸はストレスや疲れに敏感です。 規則正しい生活をし、休息は充分とりましょう。

そのほか免疫力アップには、大声で笑うことも、非常に効果があることがわかっています。

この栄養素が効く!

ビタミンAは粘膜を補強してくれる栄養素です。

腸内細菌を整えるには、不足しないよう摂取したいもの。

また、ビタミンCは抗ストレスビタミンともいわれ、免疫力を高める効果があります。

活性酸素を除去!

活性酸素の発生源

細胞の老化を早め、さまざまな疾患の元ともなる活性酸素。

しかしこれは、私たちが生きている間、常に体内で発生し続けるものです。

活性酸素を生む要因はさまざまですが、まずはたばこが最も悪影響を与えています。

電磁波や紫外線、食品添加物も、活性酸素を発生させます。

さらに、過度の激しい運動も、活性酸素を大量に発生させます。

しかし、体内にはこの活性酸素を除去する力もあります。

体内で作られる酵素、食物から摂るビタミン類、そしてファイトケミカルなど。

こうした働きをいっそう強め、同時に活性酸素を生む状況をできるだけ減らすことも、アンチエイジングとなります。

活性酸素については、百草園健康コラム第2回「活性酸素とは?」で、もう少し詳しく取り上げています。

この栄養素が効く!

抗酸化力で大きな期待がもてるのは、おもに野菜や果物に含まれるファイトケミカルです。

ストレスも活性酸素を増やす要因になります。

ファイトケミカルを摂ってストレスを発散し、ビタミン・ミネラルの補給も欠かさずに。

身体機能アップ!

身体機能アップ

年齢とともに筋力が衰えるのは、避けられません。

しかし、身体機能までが低下してくると、日常生活にも支障がでてきます。

無理は禁物ですが、やはり運動は毎日するよう心がけましょう。

毎日5分でもストレッチをするとか、少し時間をかけて歩く距離を延ばすとか、わずかな心がけでいいのです。

ストレッチは、全身の筋肉や関節の動きを滑らかにし、老化による関節症の予防にもなります。

また、歩くことは筋力や身体機能を高めるだけでなく、生活習慣病の予防にもなります。

なによりも、足腰が丈夫であることは若さの基本です。

この栄養素が効く!

関節の軟骨に含まれるグルコサミンは、カニやエビの殻などに含まれる成分です。

加齢とともに生成量が減るため、これが関節炎を招くことにも。

納豆や山芋のネバネバの成分であるコンドロイチン硫酸とともに摂ると、相乗効果があります。

脳内活性!

アンチエイジングには、物忘れや思考力の低下を防ぐ、脳内の活性化も必要。

実は、簡単な計算や音読をするだけで、脳の活動は活発になります。

家計簿をつけたり、毎日5分でも新聞を音読するなど、脳を老化させない習慣をつけましょう。

字を書く

また、普段から日記をつけたりメモをとるなど、読み書きを習慣にすることも大切。

同時に、仕事や趣味などで、人とのコミュニケーションを積極的にはかりましょう。

会話や共同作業は、脳を働かせる有効な方法です。

料理や陶芸など、手を使って何かを作る趣味は、 脳の活性化とともにストレス解消にも役立ちます。

この栄養素が効く!

記憶力低下を防ぐ栄養素としては、おもに青魚に含まれるDHAが有名。

最近では、卵黄や大豆に含まれる「ホスファチジルセリン」というリン脂質の一種が注目されています。

これは脳の神経細胞のエネルギー源となり、記憶力向上などに効果があるという研究結果もあります。

アンチエイジングには特別な若返り法があるのではなく、普段の生活のなかでできる心がけが大切です。

また、紹介した栄養素の効果は、アンチエイジングの各分野に対して共通の効力をもっています。

努めて摂るようにしましょう。