サプリメントの基礎知識
サプリメントってどんなもの?
サプリメントとは、英語で「補給」という意味です。
具体的には、『毎日の食生活で不足しがちな栄養成分や、健康維持に役立つ栄養素を補うもの』を指し、日本では<栄養補助食品>とも呼ばれています。
錠剤やカプセルなど、まるで薬のような形をしていますが、サプリメントはあくまでも食品だということを、まず理解しておきましょう。
サプリメントにはどんな種類のものがあるの?
最近はさまざまな成分のものがありますが、代表的なものとしては、微量栄養素といわれる●ビタミン系、●ミネラル系や、●アミノ酸系などがあげられます。
これらのほとんどは体内で作りだすことができず、食べ物から摂取しなければならない成分といわれています。
その他に、健康維持に役立つと考えられる●ハーブ系や、●植物由来成分(例えばファイトケミカル)など、種類は多岐にわたっています。
(次項目の さまざまなサプリメント参照)
サプリメントはどのように使えばいいの?
1日30品目といわれるように、健康を維持するためには、バランスよく栄養を摂ることが大切です。
しかし、例えばカルシウムを摂取したくても乳製品が嫌いな人がいるように、現実的にはむずかしい面もあります。
そのような時に、サプリメントを利用することで、自分に不足しがちな栄養素を補給し、健康づくりに役立てている人が増えています。
サプリメントは、補助食品ですから、まず自分の食事内容や生活習慣を見直し、その改善のためのサポート手段として上手に使いたいものです。
もちろん摂取目安量や注意事項は守るようにしましょう。
サプリメントって安全なの?
サプリメントは、食品ですから、一般的には安全だといえます。
ただし、体質に合わない場合があったり、ビタミンAやDなどの脂溶性ビタミンでは、摂りすぎると過剰症を起こすこともあります。
また、服用している薬との組み合わせによっては、サプリメントの成分が薬の効果に影響するケースも否定できません。
病医院の処方を受けている人は、必ず医師と相談するようにしましょう。
また、不明な点は薬剤師のアドバイスを受けるなどして、安全に使用したいものです。
サプリメントはどんなものを選んだらいいの?
まず「野菜をあまり食べないからビタミンとミネラル」、「加工食品が多いからカルシウム」といった具合に、自身の食生活と照らし合わせて、不足している栄養素を選ぶのが基本です。
あるいは、「口内炎になりやすいからビタミンB2」というように、自覚症状の改善のために必要なもの、役立つものを補うという要素もあります。
いずれにしても、食生活や生活習慣上の問題点を改善することが第一で、サプリメントはあくまでも補助的に用いるのが、上手な使い方だといえます。
サプリメントを選ぶときは何に気をつければいいの?
サプリメント選びのポイントは、有効性と安全性。
そのためには、必ず表示ラベルをチェックするようにしましょう。
まず確認したいのは、内容成分と含有量。 肝心の有効成分がごくわずかでは、サプリメントとしての目的を果たせません。
また原材料名の項目で、添加物もチェックしておきたいものです。
錠剤にする場合など、一般的に添加物は必要ですが、他に甘味料、保存料などが多用されているものは注意すべきです。
良い品を選ぶためにも、気軽に薬剤師に相談してみましょう。
よく見かけるトクホって何?
日本には保健機能食品制度があって、法律上、サプリメントは以下のように分類されています。
(1)特定保健用食品(いわゆるトクホ)
厚生労働省の審査によって有効性が認可され、効果や成分を明記できるもの。
よく耳にする「血糖値が気になる方に」、「体脂肪がつきにくい」、「お腹の調子を整える」などと謳われている食品がこれ。
(2)栄養機能食品
ビタミン12種類、ミネラル5種類について、特別な認可は必要ないが、厚生労働省の定めた基準に適合しているもの。
栄養機能食品の表示が可能。
※(1)(2)を保健機能食品と総称する。
(3)一般食品
(1)(2)に該当しないもの。
ロイヤルゼリー、クロレラなど、いわゆる健康食品も含まれる。
さまざまなサプリメント
<サプリメントを成分から分類すると・・・>
- ビタミン系
- ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、ナイアシン、ビオチン、ビタミンC、ビタミンD(以上脂溶性)
ビタミンB2、ビタミンB12、パントテン酸、葉酸(以上水溶性) - ミネラル系
- カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウム、銅
- アミノ酸系
- アルギニン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパラギン、グルタミン、ロイシン
- ハーブ系
- イチョウ葉、シソ、ショウガ、ニンニク、セントジョーンズ、ワート
- 動物由来成分
- EPA、DHA、牡蠣エキス、コラーゲン、スクアレン、キチンキトサン、タウリン
- 植物由来成分
- イソフラボン、カテキン、ルテイン、セサミン、食物繊維、梅肉エキス、クロレラ、ウコン、アントシアン、フコイダン、カプサイシン、β-グルカン、高麗人参、霊芝
- その他
- アルファリボ酸、黒酢、コエンザイムQ10、乳酸菌、ゲルマニウム、ローヤルゼリー、ヒアルロン酸
資料提供:メディックプレス社「うちのくすり箱」