日常生活での工夫
頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症などの病気が原因となる首の痛みは、実際には全体の10%前後で、ほとんどの首の痛みは、筋肉の疲労やこりが原因です。
首に負担がかかりやすい姿勢を長時間継続することで、筋肉の血液の循環が悪くなり、疲労物質の乳酸などが蓄積して、首が痛くなるというケースが多いのです。
例えばパソコンを使っている時、猫背になって顔を画面に近づけ、さらに首を後ろに反らせている方を多く見受けますが、この姿勢では頚椎の自然な曲がりが崩れ、首に過度な負担がかかり、結果的に首の痛みを訴えることになってしまいます。
パソコンを操作する場合、下図のように軽くあごをひいて背筋を伸ばすような姿勢を意識することで、首への負担が軽くなります。
この軽くあごをひいて背筋を伸ばす姿勢は、車を運転する時やテレビを観ている時など座って作業するときには、日ごろから意識するとよいでしょう。
また、長時間の作業の場合は、時々首を動かして首や肩の筋肉をほぐし、血行を良くすることも意識しましょう。
また、仕事の途中や終了後に、下図のようなストレッチをして首の疲れを癒しましょう。
注意点は、決して無理をせず動作はゆっくりと行い、できる範囲で継続することです。
病院などで治療を受けているときには、医師に相談しその指示に必ず従うことです。
そのほかに、日ごろから保温を心がけるのも効果的で、首や肩が冷えないような服装を心がけたり、入浴はシャワーだけでなく湯船につかるようにすることなどがおすすめです。
パソコン操作のよい姿勢
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首の痛みを和らげる運動
- 無理をせず、痛みがでたら中止しましょう。
<リラックス運動>
前後各10回×左右各3回 |
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<ストレッチ運動1>
5~10秒静止×左右各3回 |
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<ストレッチ運動2>
5~10秒静止×左右各3回 |
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<筋力強化運動1>
5~10秒静止×前後、左右各3回 |
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<筋力強化運動2>
5~10秒静止×前後、左右各3回 |