日常生活での改善と予防
慢性的な腰痛症で、その痛みが強い時の対処は安静にすることです。
安静と言っても、必ず横にならなければというわけではありませんが、痛みをがまんし無理して動くのは良くありません。
痛みを和らげるためには、市販の湿布などの外用薬や鎮痛剤などの内服薬を使用したり、コルセットなどで腰を安定させると悪化防止にもなります。
湿布には冷湿布と温湿布がありますが、気持ちよく感じるほうで構いません。
しかし、痛みが数日たっても改善せず日常生活に支障をきたしている場合は、腰痛症以外の疾患による腰痛も疑われますので、病医院での早めの受診を考えてください。
また、上手く痛みが和らいできたら、腰の具合をみながら少しずつ活動量を増やしていきます。
逆に、用心しすぎて、そのまま長期間動かないでいると、逆に筋肉や関節の動きが硬くなってしまい、腰痛が再発してしまう可能性もあります。
少しずつ活動量を増やしていく際には、注意して、できるだけ腰に負担をかけない姿勢や動作を心がけましょう。
具体的には、下図を参考にして下さい。
図のように、あらゆるシーンで姿勢が悪いということが、慢性の腰痛の大きな原因と考えられます。
日ごろの何でもない動作、立ったり座ったりという場合でも正しい姿勢を意識することで、腰への負担はかなり軽くなります。
これは、腰痛になっている人はもちろん、再発を予防するためにも大切なことです。
また、入浴はシャワーだけでなく湯船に浸かって腰を温めるようにし、肥満の方は減量して腰痛の予防と改善と生活習慣病の予防を心掛けてください。
手軽にできる腰痛体操
腰痛の原因のひとつが、老化や運動不足などで筋力が衰えで、筋力が衰えると腰の骨をしっかり支えることができなくなります。
そこで、ストレッチで筋肉をほぐし、 腹筋や背筋を強化する筋力ストレッチを組み合わせた「腰痛体操」をご紹介いたします。
朝昼夕の1日3回か朝と夕方の2回、1回は少し疲労を感じる程度の5~10セットくらいにして、決して無理をせず、できるものだけピックアップしても結構です。
体操に当たっては、息は深くゆっくりとし、息を止めたり勢いをつけたりせずに、ゆっくりと身体を動かしましょう。
また、板の間などの硬い場所ではなく、畳やカーペットの上など適度な弾力のある場所で行うと効果的ですが、痛みの強い時は休み、運動中でも痛みを感じたら、すぐに中止してください。
注意点として、腰痛の原因によっては逆効果になることもあり、骨が弱っている恒例の方や現在治療中の方は、必ず医師の指導を受けてから体操を始めてください。
腰は鍛えながら守るという意識をもって腰痛に立ち向かいましょう。
腰を伸ばすストレッチ
- 以下のストレッチは、朝と夕方の1日2回(できれば朝・昼・夕の3回)、1回は疲労感が残る程度の回数(5~10セット)が目標。
- 無理をせず、痛みがでたら中止しましょう。
<全身のリラックス>
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<背中と腰を伸ばす(1)>
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<背中と腰を伸ばす(2)>
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<太ももの裏を伸ばす>
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筋力トレーニング
- 以下の筋力トレーニングは、朝と夕方の1日2回(できれば朝・昼・夕の3回)、1回は疲労感が残る程度の回数(5~10セット)が目標。
- 無理をせず、痛みがでたら中止しましょう。
<腹筋を鍛える>
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<腹筋を鍛える ~高齢者向け~>
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<背筋を鍛える>
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<背筋を鍛える ~高齢者向け~>
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職場でできるストレッチ
- 1時間以上同じ姿勢が続いたら、身体をほぐしましょう!
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