褐藻類の成分「フコキサンチン」

海藻類の中の褐藻類、昆布やモズクやわかめなどの成分の「フコキサンチン」という物質についてお話しいたします。

褐藻類は、繊維質もミネラルも豊富です。

以下のように、様々な健康に良いという報告がなされている健康食の代表と言えるものです。

海藻類
  1. 甲状腺機能の調節作用
  2. 血圧降下作用
  3. 高脂血症降下作用
  4. 血栓防止作用
  5. 善玉コレステロールの増加作用

「フコキサンチン」と「フコイダン」の違い

フコイダンに含まれる2つの成分

褐藻類の健康に良いとされる成分は、最初フコイダンと考えられていたのですが、研究が進むにつれてフコイダンの200~400分の一の分子量の「フコキサンチン」という物質が発見されました。

このフコキサンチンは、カロテノイドの一種である褐藻類の天然色素です。

この色素は、身体のさび止めとなり健康に良いとされる物質です。

褐藻類に含まれるフコキサンチンの量は、多いもので乾燥重量の10万分の一程度と、大変希少な成分です。

これまでフコイダンにがん細胞のアポトーシス作用(細胞死)の働きがあるといわれておりましたが、実際にはフコイダンではなく、フコイダンの中に含まれるごく微量の「フコキサンチン」の有効な働きであることが明らかになりました。

「フコキサンチン」のアポトーシス作用が学会を中心に注目され、「フコキサンチン」を適切に摂取することが重要とされています。

褐藻類のもう一つの有効成分「サリチルレイト」

フコキサンチンとサリチルレイト

褐藻類のもう一つの成分に「サリチルレイト」という成分があり、これもフコイダンに含まれる免疫調整物質として発見されました。

このサリチルレイトは、免疫調整物質を含みアトピー性皮膚炎にはじまり各種アレルギー疾患、リウマチ、喘息等の難治性の慢性疾患に対しても顕著な効果を示すことが報告されています。

今までのフコイダンの重要な働きであるがん細胞の増殖・転移の阻害や血管新生の阻害を筆頭に、 免疫疾患全般における効果を補ってきたのは、このサリチルレイトであることが解ってきたのです。

科学の世界というのは、日々発見で、日に日に進歩してよりミクロな世界が発見され皆様の健康に役立っています。

フコキサンチンの研究は世界に広がる

これらのフコキサンチンの研究は、日本だけでなく世界的に各大学研究機関などにより研究が進められています。

フコキサンチンの働きは、従来の海藻抽出物「フコイダン」とは違い明確な働きを促すために、多くの大学の研究機関による各文献も豊富に備えています。

京都大学ではがん細胞の増殖を抑えることが実証されています。

また京都大学では、以下のような、血管新生が関係する疾患の治療・予防に期待できるものであると報告されています。

フコキサンチンが期待される病気

褐藻類を毎日食べよう

海草を毎日食べよう!

ここまでお話しいたしましたフコキサンチンは、昆布、メカブ、わかめなどの海藻の中の褐藻類に含まれる成分です。

日々食べることでは、フコキサンチンとしては微量にしか含まれず、効果の期待は出来ませんが、健康のためにはその他の成分で健康は約束されていますので、見直して頂きお召し上がりいただければと思います。