パニック障害は「不安障害」に分類される病気で、その発症には過労やストレスが強く関係しているといわれています。
多くの人が発症前の半年の間に、その人にとってストレスと感じる出来事や残業が連日続くなどの心身を消耗する状態を経験しています。
パニック障害は、単に気持ちの持ち方や考え方、性格などで発症するのではなく、身体的な要因が深くかかわっています。
そして、その元には中枢神経系のバランスが乱れやすいという体質があるのではないか、とも考えられています。
また、パニック障害の患者は、女性の方が男性に比べ3倍多いといわれています。
少し専門的になりますが、以下のようなタイプに分類されます。
詳しくは、漢方百草園薬局までお問い合わせ下さい。
パニック障害のタイプ別漢方療法
タイプ | パニック障害(PD)の症状ほか | 代表的な漢方薬 |
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Aタイプ | 「恐怖感」と五臓六腑の”腎”は関連性が強いことから、慢性病や過労で腎の蔵している精(腎精)が消耗すると、恐怖感が出現します。 恐怖感と同時に腰や膝がだるく無力、元気がない、体力の低下、貧血傾向、めまい、不眠傾向、などの症状がよくみられる、 舌質偏淡あるいは偏紅、舌苔白あるいは少、脈細弱… |
六味丸合聖癒湯、八味地黄丸合聖癒湯、参馬補腎丸、症状や体質に応じて、安神薬や熄風薬、アダプトーゲン活性薬を加味 |
Bタイプ | 漢方医学では、”心(しん)は神明を主る(脳は心(こころ)をコントロールしている)” という考え方があります。 気血が不足して、心神を養えないと、恐怖感や不安感が起こりやすくなります。 恐怖感や不安感のほかに、動悸、息切れ、身体を動かすと汗をかきやすい、疲労倦怠感、顔色につやがない、などの症状がよくみられる、 舌質淡、舌苔白、脈細弱… |
帰脾湯、加味帰脾湯、人参養栄湯、十全大補湯、症状や体質に応じて、安神薬や熄風薬、アダプトーゲン活性薬を加味 |
Cタイプ | もともと虚弱体質で腎精が不足していると、精が気に化生することができない(精不化気)ので、肝気虚や胆気虚となります。 「肝が魂を蔵することができず、胆が決断を失う」と、恐怖感や不安感が起こります。 恐怖感とともに、平素から小心で恐がり、驚きやすい、両胸脇部の不快感、決断力に欠ける、動悸、息切れ、不眠傾向、などの症状がよくみられる、 舌質偏淡、舌苔白、脈弦細… |
呉茱萸湯、温胆湯、加味温胆湯、黄耆建中湯 |
発作時 | 動悸、心悸亢進、発汗、身震い、息切れ感、といった心陽虚の症状が中心 | 桂枝甘草竜骨牡蠣湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、感應丸 |